ファージディスプレイ用ライブラリー

Twist Bioscienceの超高密度・超並列のオリゴDNA合成とインフォマティクス、AIを用いたライブラリデザインによるファージディスプレイ用のDNAライブラリー

ほとんどはヒト抗体の配列情報やフレームワークをベースに設計されており、下流工程をスムーズに進めることができます。GPCRやチャンネルなど取得が難しい抗体取得用やウシやリャマなど他動物のCDRをモチーフとしたライブラリもあり多様なアプリケーションに対応します。

抗体を配列解析をした場合、

  • シーケンスエラー
  • ストップコドンやフレームシフト
  • コンフォーメーションや機能低下を招くモチーフ

が含まれている可能性があります。このため、開発の後期において手戻りが発生します。

合成ライブラリーを用いれば、

  • 動物への免疫が不要
  • 重要な配列領域に注力することができる
  • 複数のターゲットを同時にスクリーニングすることができる
  • 容易にエンジニアリングや最適化ができる

などのメリットがあります。 

ファージディスプレイやスクリーニングを行う設備等とお持ちの場合はご自身でファージディスプレイ・スクリーニングを行うことも可能です。また、ターゲット(抗原)をお預かりしてTwistでスクリーニングを行う方式で選択が可能です。詳しくは、「抗体作成」も併せてご覧ください。

Hyperimmune Library Series

ヒトのin vivo抗体のレパトアを模倣した合成ライブラリーです。いかなるターゲットに対する抗体開発にも対応しうる最適な多様性を提供します。

Hyperimmune Fab Library

高度に多様化したκ(カッパー)軽鎖(VK1-39)と重鎖VH3-23を組み合わせた完全ヒトFabライブラリーです。

Hyperimmune scFv Library

ヒトのCDR3配列のバリエーションをVH3-23(重鎖)に組み込み、高い多様性を持つκ鎖(VK1-39)と組み合わせました。この組み合わせにより〜1010の多様性を持ちます。

VHH hShuffle Hyperimmune Library

高い多様性を持つヒトのCDR3とリャマのCDR1と2の配列をヒト化したDP-47 VHHフレームワークに組み込みました。200万以上の多様性を持つHCDR3は、ヒトのナイーブ抗体とメモリーB細胞のレセプター配列のデータベースを用いています。

Hyperimmune Common Light Chain Library

トラスツブマブ(trastuzumab)の軽鎖をVK1-39にクローニングすることで、共通軽鎖としたライブラリーです。

Single Domain Antibody Libraries

VHH Ratio

VHHのレパトアの2,391のCDR配列を解析し、合成オリゴプールを共通のリャマのフレームワークに収めたライブラリーです。

VHH Shuffle 

独自のリャマのCDR配列を独自の手法でシャッフルし、コンセンサスフレームワークに収めたライブラリーで、3.2 × 10^9の多様性を持ちます。

VHH hShuffle

独自のリャマのCDR配列を独自の手法でシャッフルし、ヒト化されたVHHコンセンサスフレームワークに収めたライブラリーで、3.2 × 10^9の多様性を持ちます。

GPCR Library Series

GPCRはヒトのバイオロジーに普遍的に存在し、代謝や炎症、神経伝達、がん化などのプロセスに関わっており、創薬ターゲットとして様々なチャレンジされ、30〜50%の創薬ターゲットはGPCRですが、たった2つしかFDA承認された抗体は2つしかありません。このためのランダム変異ライブラリーでは効率が高くありません。

そこで、TwistのGPCRライブラリーは、既知のGPCRのリガンドの相互作用と抗GPCR抗体の多様性を活用することで、これまで知られていないターゲットについての抗体取得を可能にしました。

The GPCR 2.0 scFv Library

タンパク質やペプチドリガンドやGPCR N末端dメインや細胞外ドメイン、抗GPCR抗体など150,000以上のGPCR結合モチーフ、既知の全てのGPCRの相互作用を統合したライブラリーです。

The GPCR 3.0 scFv Library

61の抗GPCR抗体の配列、22のGPCRタンパク質など全ての既知の抗GPCR抗体の多様性を取り込んだライブラリーです。

VHH hShuffle GPCR Library

1×10^10の多様性を持ち、GPCR 2.0 scFvライブラリーをVHHにフォーマットしました。入り込んだエピトープへのアクセスを可能とし、下流工程をシンプルにできます。

scFv Library Series

Minotaur scFv Library 

非常に長いウシCDR3をヒト抗体フレームワークに導入したscFvライブラリーです。長いCDR3フープが抗体の表面から突き出て入り込んだエピトープへのアクセスを可能にします。GPCRやイオンチャンネル、膜タンパクなど創薬が難しいターゲットにも有効です。

Carbohydrate scFv Library

ヒト、ウィルス、バクテリアのグリカンに結合する130もの炭水化物結合抗体の構造をベースとしたヒト化されたライブラリーです。このライブラリーにより重要な疾患領域であるがん、炎症、感染症などのグリカンをターゲットとする創薬を加速します。

Ion Channel scFv Library

400以上のヒトのイオンチャンネルをターゲットとする革新的な方法をご提供します。GPCRでの実績をもとに、イオンチャンネルをブロックするトキシン(毒素)から得られるレパトアを模倣しています。がん、循環器、炎症、疼痛、糖尿など重要な疾患におけるイオンチャンネルをターゲットとした装薬を加速します。

AI Hypermutated scFv Library

AI(人工知能)の力を活用し、これまでの合成ライブラリーを拡張したヒト抗体配列ライブラリーです。B細胞レセプターの組み替え、高頻度変異などをニューラルネットワークでトレースし、抗体取得の可能性を追求しました。

Structural scFv Library 

世界中のタンパク質構造解析データベースにおける抗体の結晶構造を活用したヒト抗体配列のライブラリーです。抗体の構造と機能の関係性の知見の上に、抗体医薬の広い領域での装薬の可能性を広げます。

Ancestral scFv Library

厳選されつつも幅広い治療用と診断用の抗体をもとに開発されたヒト化scFvライブラリーです。確立された抗体の配列の多様性を取り込みヒト抗体レパトアを模したこのライブラリーは、いかなるターゲットに対してもよりよいヒットをナイーブライブラリーよりも提供します。